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失語症をタイプ別に簡単解説!①

前回のコラムでは失語症にはタイプがあるということをご紹介しました。

 

そのタイプ分類についてまとめてみました。

ここから3つのコラムでタイプ別の特徴をご紹介していきたいと思います。

 

 

■ブローカ失語 → 表出障害が重度!

 

ブローカ失語は全失語にくらべて、言葉の理解が比較的得意です。比較的得意といっても、私たちの言葉を完全に理解できるわけではありません。全失語の理解が0〜10%だとすると、20〜40%の理解です。

 

一方、言葉を話す能力、表出は全失語と大体同じくらいの障害があります。つまり、たまに相手の言っていることは分かるけど、言いたいことはほとんど伝えることができません。

具体的な症状は

 

・文章の理解ができない

・話す量が少ない

・発語失行:麻痺などが無いにも関わらず発音が不明瞭、イントネーションが平坦など

・助詞などが抜けてしまう:例「私  弟  行った」

 

などです。

 

ブローカ失語は、うまく話せないことを自覚している方も多いです。そのため、伝えるということにストレスを感じている場合が多いです。

 

 

ブローカ失語のリハビリをご紹介します。

 

1.言語症状の改善

:理解力の向上、イントネーションの獲得、表出語の増大など

2.コミュニケーション方法の検討

:比較的得意な能力を使ったコミュニケーションを検討

 

このように、機能回復と同時にコミュニケーション方法の検討を行なっていきます。

 

 

■ウェルニッケ失語 → 理解障害が重度!

 

言葉の理解は全失語同様に重度に障害されます。

 

ウェルニッケ失語は話す量がとても多いです。しかし、本人が言いたい言葉をいっている訳ではありません。そのため、会話が噛み合わないことも多いです。

 

つまり、相手の言っている言葉を理解できない、言葉は話すことができるけれども会話が噛み合わない状態です。

 

具体的な症状は

 

・理解の著しい障害

・日本語に存在しない単語などを話す

・発話の内容が薄い

:日本語にある単語を話しているけど、内容が分からない

 

などです。

ウェルニッケ失語の人は間違っているという自覚をすることが難しいです。

 

 

ウェルニッケ失語の方へのリハビリを紹介します。

1.症状の改善

:理解力の向上、発話の自己フィードバック練習など

2.コミュニケーション方法の検討

:比較的得意な能力を使ってコミュニケーションの練習

 

このように機能回復と同時にコミュニケーションの手段を検討していきます。

 

■まずはコミュニケーション方法を!

 

ここまで、2つのコラムで全失語、ブローカ失語、ウェルニッケ失語を紹介しました。これらは失語症の中でも症状が重度に障害されるものです。

 

失語症になってしまっても、ずっと同じような症状でいるわけではありません。治療やリハビリを進めることで症状が改善され、他のタイプの失語症に移行していくこともあります。そのためにも的確なリハビリをしていくことが大切です。

 

また、よりストレスの少ないコミュニケーション方法でやりとりをすることが大切です。コミュニケーションにストレスを感じることが多くなると、会話やリハビリを拒否しやすくなってしまうこともあります。

 

私たちも伝わらないことが重なると、伝達を諦めてしまいたくなりますよね。こうなってしまっては、コミュニケーションが楽しくありません。

脳の損傷によるものなので完全に今まで通りになることは難しいかもしれませんが、諦めずに練習を続けていきましょう!

 

次回のコラムでは、伝導失語と超皮質性感覚失語、超皮質性運動失語についてご紹介したいと思います!

 

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