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飲み込みにくい食べ物とは?

2011年厚生労働省が発表した人口動態調査における死亡率肺炎が脳血管疾患を抜いて第3位となりました。20年以上前の死亡率と比べてみると肺炎は脳血管疾患の半分以下でしたが、今や脳血管疾患を抜き超高齢化社会に突入しようとしている日本においては死亡率がさらに上昇することは目に見えています。

また、肺炎の方の70%が誤嚥(誤って食べ物や唾液が気管に入ってしまう)により肺炎を発症する誤嚥性肺炎と言われています。年齢が上がるにつれ、肺炎の死亡原因の順位が高まるのも事実です。

この誤嚥性肺炎は「嚥下障害」が原因で引き起こされます。 

 

今回の特集では、嚥下障害の方が誤嚥に繋がりやすい食べ物についてご紹介します。

 

はじめに、添付画像に飲み込みにくい食べ物を載せましたのでチェックしてみてください。

添付画像を見て頂くと、たくさんの飲み込みにくい食べ物が記載されています。ただし、ポイントは全ての食べ物が飲み込みにくくなるわけではなく、嚥下障害の方の問題点や重症度によって飲み込みにくい食べ物は変わるということです。

例えば、歯の欠損であったり舌の動きが乏しく咀嚼が難しい方をイメージしてみてください。かたい物や噛みにくいものは丸呑みになってしまい誤嚥や窒息に繋がる場合もあります。しかし、咀嚼が難しいだけでありその他の器官に問題がなければ、水分などのように咀嚼をする必要がないものは容易に飲むことができます。

つまり、一人一人飲み込みやすい・しにくい食べ物は変わるため専門的な評価が必要となります。

 

ちなみに・・・

 

喉に張り付く食べ物や噛みづらい食べ物等は、高齢者にとって食べずらく誤嚥を招く恐れが多いです。

お正月の名物である餅を想像してください。高齢者にとって餅は噛みづらく、喉に張り付きます。もちろん飲み込むのが大変難しいです。高齢者の餅による窒息が多いのもうなづけます。

また、「異なる性状が混在しているもの」とは、固形物と液体が混ざっていることを示します。みかんを食べると、身だけでなく果汁も口の中であふれますよね。

嚥下障害の方にとっては非常に危険です。なぜかというと、身を噛んでいるのに果汁は喉の方へ流れていく。そうすると飲み込むタイミングがずれてしまい、誤嚥する確率が高くなるのです。

 

さらに・・・

最も誤嚥に繋がりやすいものが水分といわれています。

水分はさらさらしていますよね?食道まで流れる速度が速い為、するっと気管から肺に入ってしまう場合があります。

口の中ではなく、喉の辺りに問題を抱える嚥下障害の方にとっては「水分」が一番危険といえます。

そのため、水分にてむせ込みが多くみられる方は誤嚥を防ぐためにも「とろみ」を付けてあげてください。

 

おわりに、飲み込みやすい食べ物の条件をお伝えします。

飲み込みやすい食べ物の条件は、密度が均一である適当な粘度があって、ばらばらになりにくい口腔や咽頭を通過するときに変化しやすいべたつかず、のど越しがよいものです。

食品例で現すと、「ムース」「ペースト」「ゼリー」となります。ただし、繰り返しになりますが嚥下障害の方の問題点や重症度によって対応は変わるため、気になる方がおりましたら一度専門的な評価を受けることをオススメします。

参考文献

1)藤島一郎:嚥下障害.第3版.中央法規,2002

2)才藤栄一:摂食・嚥下リハビリテーション.第2版.医歯薬出版,2007

 

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