突然ですが、言語聴覚士をご存知ですか?
マイナーな職業なので、初めて聞いたという人もいるかもしれません。理学療法士(Physical Therapist:PT)や作業療法士(Occupational Therapist:OT)と同様に、リハビリテーション専門職の一つです。日本には、だいたい2万人くらいの有資格者がいます。
そんな言語聴覚士(Speech Language Hearing Therapist:ST)の紹介をしたいと思います‼︎
言語聴覚士は『厚生労働大臣の免許を受けて、言語聴覚士の名称を用いて、音声機能、言語機能または聴覚に障害のあるものについてその機能の維持向上を図るため、言語訓練その他の訓練、これに必要な検査及び助言、指導その他の援助を行うことを業とする者』と定義されています。
簡単に噛み砕いていうと『コミュニケーションに問題を抱える方や食事を摂ることに問題を抱える方に対して、リハビリを行う』ことが仕事です。
ちょっとかっこよく言うと、「コニュニケーションと飲み込みの専門家」です。
具体的に
・音声機能:声に問題を抱える人(音声障害など)
・言語機能:コミュニケーション(言葉)に問題を抱える人(失語症、構音障害、言語発達障害、など)
・聴覚障害:聞こえに問題を抱える人
・摂食・嚥下障害:食べることに問題を抱える人
に対して、必要なリハビリを行います。
子供(小児)から大人(成人)まで幅広い方を対象にしています。
必要なリハビリを決めるために、何がどのくらいできて、苦手なものは何か知るための検査などを行います。リハビリを行う流れを簡単に説明します。
:実際にお話をしたり、検査キットなど使って評価を行います。これにより、何ができて、何が苦手なのかを調べ、その後のリハビリテーションに活かします。
:検査結果を踏まえて患者さんが抱えている問題に対してリハビリを行います。
例えば、言葉をが出づらい症状を緩和させるために、漢字を読んでもらい言葉の想起を促したりします。その他は、家族とコミュニケーションが取りやすくなるように、接し方の練習を行うこともあります。また、安全に食べることができる食事の形を検討したりします。
言語聴覚士が対象とする方は、昨日まで普通に生活していたのに、病気などで突然不自由な生活になってしまったという方が多いです。その『もどかしさ』を言葉にできず、伝えられないことが多いです。そのためには、一人で悩んでしまう人も多いです。
そして、良くなるためにはリハビリを行うだけでなく、周りの人の理解と協力が不可欠です。他のスタッフやご家族と協力して、今抱えている問題を一緒に解決していくのが言語聴覚士の仕事です。
【リハビリ=体?=理学療法士、作業療法士】と、思われがちですが、言語聴覚士の行う言葉や飲み込みのリハビリもリハビリテーションに含まれます。これを機に言語聴覚士について知って頂ければ幸いです。
余談ですが、2016年春の月9「ラブソング」に言語聴覚士が登場したんです!PTとかOTはドラマに出てくるんです。よく。オレンジデイズとか。でも、STはやってること地味だし、テレビ映えしないんでしょうか(ー ー;)初対面の人に仕事の説明するのも時間がかかります。
病院で働いてるスタッフでさえ、STが何やってるのかあまり知らない人もいます。もっと多くの人にSTを知ってもらえたら良いなと思います♫